講義第6回:電子メイルの便利な使い方

先週は、計算機を使った文書作成まではいるようなことをいったが、いろいろ 計算機の不調等もあったので今日は先週の復習も兼ねてメイルの使い方をもう 少し説明する。

メッセージの整理
メッセージを捨てる
メッセージを分類する
分類したメッセージを見る
漢字でサブジェクトをつける

メッセージの整理

メイルをしばらく使っていると、メッセージが溜ってくる。これをどう整理す るかということを考えてみる。 メッセージの整理の方法にはいくつかある。というと大げさだが、普通に部屋 とか机の上を整理するのと考え方は同じで、
  1. いらないものは捨てる
  2. 残しておきたいものは、分類してしまっておく
ということになる。まあ、紙と違って、しまい込んでしまったものを後で捜し たり出来るのが利点であり、これについてはまたもう少しあとで説明すること にしたい。 まず、捨てる方法である。

メッセージを捨てる

捨てるには、メッセージを読んでいるところ(カーソルが上のウインドウにあ るとき)に "d" のキーを押す、すると、その行が、例えば
    1  05/12 makino@mail.ec test                       
となっていたものが
    1D 05/12 makino@mail.ec test                       
というふうに、数字の後に "D" の文字が入る。これは、まだ、「後で消して ね」というマークをつけただけで、実際に消えてはいない。本当に消すには "x" のキーを押す。すると、 "D" がついた行が消えてしまうはずである。

なお、これらは例によって Mule のメニューバーからも実行出来るので、そち らからのほうが初めはわかりやすいかもしれない。

メッセージを分類する

分類はいろんな方法があるが、いずれにしても、基本的にはメッセージを前に 説明した階層的なディレクトリの中にしまうと いうことになる。例えば私のところに来たメイルは、なにもしなければメイル サーバーの中の
/home/makino/Mail/inbox
という名前のディレクトリの中に、来た順の番号が名前になったファイルとし て格納されている(らしい)。 別のディレクトリにメッセージを移すには、メッセージを読んでいるところ(カーソルが上のウインドウにあ るとき)に "o" のキーを押す、すると、一番下のところで(多分)
Folder name (%inbox): %
というような風にディレクトリの名前を聞いてくるので、好きな名前を入れて リターンする。簡単な整理のし方は人毎に分けることであろう。例えば Makino と入れてリターンすればそこにしまわれる。もし、まだその名前 のディレクトリを作ってなくても、mew が勝手に作る。

これも、"o" ではマークされるだけでまだ本当には移動していない。 "x" を いれて初めて移動する。

なお、

Folder name (%inbox): %Makino
という風に、 %を残したまま名前をつけると、メイルサーバーの側で分類が行 なわれる。これを消してしまって、例えば
Folder name (%inbox): +Makino
というふうに "+" で始まる名前をつけると、メッセージがメイルサーバからファ イルサーバに移動し、この場合には
/home/gxxxxxx/Mail/Makino
というディレクトリに移動する。 Mew でしかメイルを見ないのなら、こちら のほうが安全かもしれない。メイルサーバーが不調の時でも、前に来たメイル は見ることができるからである。ファイルサーバーが不調だとみれないが、ど うせこの時には仮にメイルサーバーが動いていてもなにも出来ない。

分類したメッセージを見る

前に "g" で新しいメッセージを見ることができるといったが、 "g" で
Folder name (%inbox):%
となっているところで作ったディレクトリの名前を入れる。Makino なら
Folder name (%inbox):%Makino
でリターンする。
"d" で消したものは、実はまだ消えていなくて trash という名前のディレク トリに移動しているだけである。従って、間違えて消してしまったものでも "g" でtrash を指定すれば読むことが出来るし、別のディレクトリに移すこと もできる。
さて、作ったディレクトリの名前を忘れてしまったらどうすればいいだろうか? "+" で始まるものは、 Mail というディレクトリの中に作られているので、
cd (ホームディレクトリに戻る)
cd Mail
ls
で一覧が出る。
では、 % で始まる、まだメイルサーバーの方にあるものはどうすればいいの
だろうか?さっきの一覧の中に
@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp#gxxxxxx    imdraft
といった、作った覚えのないものがあるはずである。最初のが、メイルサーバー の方での分類を憶えておく仕掛けになっている(ようである)。
ls @mail.ecc.u-tokyo.ac.jp#gxxxxxx
で、メイルサーバー側のディレクトリがどうなっているかわかる。imdraft の方は書きかけのメッ セージとかが置かれているもので、特に見る必要はない。

漢字でサブジェクトをつける

Subject: のところで Ctrl-\ を押して漢字を入れようとしてもうまくいかな い。下の、本文のところで漢字入力したものを、Mule の cut&pasteのコマンド (例えばCtrl-k/Ctrl-y)やマウスによる copy & paste で Subject: のとこ ろに入れれば漢字が使える。
さらに便利な使い方は
Mew を作った人の Web サイトにあるが、ここのシステムですべての機能が利用できるとは限らな いので注意が必要である。

次週予告

次回は計算機を使った文書作 成について簡単に紹介する。まず、来週はWeb上にあるようないわゆる HTML 文書というものを作ってみて、その次2週くらいでその中に簡単な絵を入れた り、他の文書へのリンクを入れるといったことをやってみることにする。