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1 レポート課題I

以下の問題を数値的に解き、 考察を加え、レポートとして提出せよ。 レポートはLATEXで作成せよ。締切は、5月22日とする。

提出は、 PS ファイルにしたものをメイルで(添付ファイルとして)、 Subject を kadai-1 として makino@astron.s.u-tokyo.ac.jp まで送ること。


1.1 問題:黒体輻射

熱平衡にある完全黒体の物体から放射される光を黒体輻射と呼ぶ。単位面積から単位 立体角に放射される黒体輻射のエネルギー$B(T)$は、Planckの輻射式
\begin{displaymath}
B(T)d\lambda = {{2hc^2}\over{\lambda^5}}{{1}\over{\exp(hc/\l...
...rm J}\cdot {\rm m}^{-2}\cdot {\rm s}^{-1}\cdot {\rm str}^{-1})
\end{displaymath} (1)

に従う。但し、ここで、$h$はPlanck定数、$k$はBoltzman定数、$c$は光速を表す。 輻射エネルギー分布を$T = 3{ \rm K}$$300 {\rm K}$$3,000 {\rm K}$ $30,000 {\rm K}$について、計算せよ。 $hc/\lambda \gg kT$ の場合、輻射エネルギー分布はWienの法則
\begin{displaymath}
B(T)d\lambda \simeq {{2hc^2}\over{\lambda^5}}\exp(-hc/\lambda kT) d\lambda
\end{displaymath} (2)

で近似される事、逆に $hc/\lambda \ll kT$の場合には、輻射エネルギー分布はRayleigh-Jeansの法則
\begin{displaymath}
B(T)d\lambda \simeq {{2kTc}\over{\lambda^4}} d\lambda
\end{displaymath} (3)

で近似される事を確かめよ。 また、黒体輻射のエネルギー強度が最大になる波長 $\lambda_{\rm max}$は、 Wienの変位則
\begin{displaymath}
\lambda_{\rm max} T = 2.897 \cdot 10^{-3}~~~~{\rm m}\cdot {\rm K}
\end{displaymath} (4)

を満たす事を確かめよ。 ただし、 $h = 6.6260755\times 10^{-34} {\rm J}\cdot{\rm s}$ $k = 1.380658 \times 10^{-23} {\rm J}\cdot{\rm K}^{-1}$ $c = 2.99792458 \times 10^8 {\rm m}\cdot{\rm s}^{-1}$ とせよ。

1.2 問題:恒星の質量光度関係

実視連星の年周視差が測定できるために連星までの距離が判り、連星の公転周期が測 られ、二つの星の共通重心との間の距離比が判ると、 ケプラーの法則を使うことによって、連星を構成する恒星の質量 が決定できる。距離がわかるので、実視光度から、絶対光度へも換算出来る。 これにより、恒星の質量と光度の関係を調べる事が出来る。 こうして得られた恒星の絶対光度と質量のデータ 1から、質量と光度の関係を図示せよ。

1.3 問題:HR図を描く

BSC4カタログ2を読んで、HR図を描け。



Jun Makino
平成15年5月13日