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5.5 陽公式の到達可能次数

理論的、あるいは実用上重要なのは、段数を決めた時に、次数がいくつまで可 能かということである。が、これは一般の場合には未解決であり、以下の結果 しかわかっていない

ある段数で、到達可能な最高次数を達成する公式というのは一通りではない。 2段2次の場合でも、自由パラメータが一つあって「無限個」の公式があり得る わけである。段数が増えれば自由パラメータの数も増える。

それではどういう公式を使うべきかというのは、精力的な研究が行なわれてき た。問題にもよるが、例えば

  1. 局所離散化誤差の係数が小さい
  2. 係数の数字が簡単な有理数になる
  3. 係数に0が多い
というようなことはそれぞれ実用的には重要である。そのような条件を満たす 公式が多数提案されている。

Dormand と Prince は、最近、段数/次数のさまざまな組合せについて、局所 離散化誤差を非常に小さくした公式を求めた。



Jun Makino
Thu Aug 13 14:18:16 JST 1998