6月22日のISCで、2020/6 の Top500 と Green500 リストが発表され、それぞ
れ理研R-CCS 富岳と PFN の MN-3 がトップ1になりました。富岳は Graph500,
HPCG, HPL-AI でもトップとなりました。関係者の皆様おめでとうございます。
といいつつどちらも開発に関わってきたので、私も関係者ではあります。
富岳については、私は途中でなくなった「演算加速部」、つまりアクセラレー
タの部分を、ということでプロジェクトに参加したわけで、なくなった、とい
うことへの対応は
ref(sect:flagship-and-me) で書いた通りです。
もっとも、このあと AICS から R-CCS への組織変更や、それに伴う
組織としても目指すところの変更もあり、2018年度以降はそれまでよりも
関わりかたは小さくなっていると思います。
一方、MN-3 に使われている MN-Core の開発は、2016年から、当初 AICS の私
のチームの研究員であった村主さんを中心に始めたものです。NEDO のファン
ドでのプロトタイプ的な GRAPE-PFN1がまず完成し、その成果を利用しつつ実
用プロセッサにした GRAPE-PFN2 が、正式名称 MN-Core となって2019年に完
成、今回 MN-Core プロセッサを使用した大規模(というにはまだちょっと小さ
いですが)システムである MN-3 が稼働を始めた、というところです。
私としては、立ち上げに関わった富岳、そしてその「演算加速部」の復活とも
いえる MN-Core がともに完成し、それぞれのカテゴリーで世界一を達成でき
たことは本当に嬉しいことであり、どちらもが今後大きく発展していくことを
期待しております。