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12.4 数値例

12.4.1 調和振動子

能書きを聞いていても良くわからないので、実例を見てみよう。まず、簡単な 例として調和振動子

を leap frog と 2階のルンゲクッタで解いた例を示す。初期条件は で、時間刻みは である。

軌道とエネルギーを図に示す。非常に特徴的なのは、 leap frog ではエネル ギーが周期的にしか変化しないのに対し、ルンゲクッタでは単調に増えている ことである。

  
図 12.1: 調和振動子の数値積分。左:軌道。右:エネルギー。破線は2次のル ンゲクッタ、実線は leapfrog の結果

ルンゲクッタでは単調に変化するというのは前に説明した通り (2階のルンゲクッタでは虚軸を安定領域に含まないため)である。 さて、これに対し、 leapfrog ではエネルギーが変化していないが、これはど ういうことなのであろう?

実は、この調和振動子の場合には、 leapfrog 公式は以下の量

を保存するということを確かめることが出来る。つまり、 で与えら れる位相平面の上で考えると、 leapfrog 公式の解は上の式で与えられる楕円 の上にのっているのである。このために、エネルギーの誤差がある値よりも大 きくなり得ないことになる。

12.4.2 非線形振動

では、非線形振動ではどうだろう?簡単な例として

を leap frog と 2階のルンゲクッタで解いた例を示す。初期条件は で、時間刻みは である。

軌道とエネルギーを図に示す。調和振動の場合と同様に、 leap frog ではエネル ギーが周期的にしか変化しないのに対し、ルンゲクッタでは単調に増えている。

  
図 12.2: 非線形振動の数値積分。左:軌道。右:エネルギー。破線は2次のル ンゲクッタ、実線は leapfrog の結果

この場合も保存量があるので、頑張れば求まるかもしれない。



Jun Makino
Thu Aug 13 14:18:16 JST 1998