本稿では、基本的に重力で相互作用する粒子(質点)が多数集まって出 来ている系、すなわち自己重力多体系について、それがどういうものか ということと、それがどのように研究されるか、具体的には、自己重力 多体系のコンピュータシミュレーションがどのようなものであり、その 方法が自己重力系の物理自体にどのように適応しているかということを 簡単にまとめたい。
本稿が「物性研究」の読者にどのように役に立つのか、筆者にもよくわからな いが、物理、計算法にはある程度の共通性があり、応用できる面もあると思う。