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2 数値計算法

ここまで、自己重力多体系での物理過程の話をしてきたわけだが、では、いっ たいそういった系をどうやって研究するかという話になる。球対称な系とか、 いろいろ仮定をおいていい場合には、無衝突系の場合には無衝突ボルツマン方 程式を直接数値積分するというような方法もあり得る。また、衝突系の場合に は orbit-averaged Fokker-Planck 方程式を数値計算するということも考えら れる。

しかし、次元を落した系でなければ、上のような方法は現実的ではない。計算 に必要なメモリ量や計算時間があまりに莫大なものになるからである。このた め、どちらの場合でも、実際に多粒子系の数値計算を直接行なうという方法が とられてきた。



Jun Makino 平成20年9月3日