 
 
 
 
 
   
もう一回式を書いておく。
|  | (8) | 
 は6次元位相空間での分布関数であり、
は6次元位相空間での分布関数であり、  は重力ポテンシャ
ルであり以下のポアソン方程式の解として与えられる。
 は重力ポテンシャ
ルであり以下のポアソン方程式の解として与えられる。
 は重力定数であり、
 は重力定数であり、  は空間での質量密度
 は空間での質量密度
|  | (10) | 
なお、以下の議論では(当分)  のことは忘れて、その代わり
 のことは忘れて、その代わり  が個数
密度ではなくて質量分布であるということにしておく。
 が個数
密度ではなくて質量分布であるということにしておく。
今日は、これらから、まず、「力学平衡状態」とはどう定義され、どういう性 質があるかということを考え、それから具体的な平衡状態の例を見ていくこと にする。
まず、「力学平衡」とは何かということだが、これは、上の無衝突ボルツマン
方程式とポアソン方程式を連立させたものの定常解、すなわち、時間的に変化
しない解ということになる。従って、ある分布関数  が力学平衡にあると
いうことは、それによって決まるポテンシャル
 が力学平衡にあると
いうことは、それによって決まるポテンシャル  を固定して考えた時に、
 を固定して考えた時に、
 の時間微分が
 の時間微分が  になるということである。
 になるということである。
ここで、わざわざ「力学」とつけるのは、もちろん平衡状態にはほかにもいろ いろあるからである。もっとも重要なのは熱平衡の概念であるが、これはまた 後で。