平衡状態というものを考える上で基本になるのは、「運動の積分」という概念
である。ポテンシャル のもとで、ある
の関数 が運動
の積分であるとは、その上で
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なお、「運動の積分」というときの流儀は2通りあって、一般に運動の保存量 のことを「運動の積分」という流儀もあるが、ここでは位相空間の座標だけの関数 であって同時に保存量であるものをさす。具体的には、たとえば1次元調和振 動子で「初期の位相」というのは保存量だが運動の積分ではない。これは、時 間が入ってくるからである。
エネルギー や、ポテンシャルが球対称(だけの関数)の 場合の角運動量ベクトル は運動の積分である。